大判例

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仙台高等裁判所 昭和27年(う)784号 判決

被告人 少年O

(前略)

先づ職権をもつて被告人Oに関する訴訟手続の適否につき調査するに少年事件については少年法第四十二条により検察官は少年の被疑事件について捜査を遂げた結果犯罪の嫌疑があるものと思料したときは、これを家庭裁判所に送致し、家庭裁判所は同法第二十条により刑事処分を相当と認めるときは管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならないものであつて検察官は家庭裁判所から事件の送致を受けたとき公訴を提起するのが相当と認めたときは同法第四十五条第五号により初めて公訴を提起し得るもので検察官が家庭裁判所を経由しない少年事件につき直に公訴を提起したときは、その公訴手続は法律に違反した不適法のものといわなければならないところ、本件訴訟記録並びに原判決を審査するに原審においては被告人Oを昭和六年十二月二十三日生の成人として通常の刑事訴訟手続によつて有罪と認定し、これに懲役一年の実刑を科したことが明らかであるが、当審に於て取調べた被告人Oに対する戸籍抄本によると、本件公訴提起当時同被告人は昭和七年十二月二十二日生の少年であつたことが認められる。従つて右被告人は二十歳に満たない少年であるとして少年法に定むる手続によつて保護処分に附するか又は公訴を提起しなければならないものである。然るに検察官並びに原審がこれを看過して前記の手続で判決したことは違法で、刑事訴訟法第三百七十九条に所謂判決に影響を及ぼす訴訟手続の法令違反があつたものと謂うことができる。

(後略)

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